Atelier Letter / From Otaru
ISSUE 01 / 創刊号
アトリエ通信
もう一度、
オンラインのお店をひらきます。
JULY 2026 / OTARU
To everyone who has found us
小樽の丘のアトリエから、
月に一度のお便りを。
制作のこと、庭と植物のこと、
ともに暮らす動物たちや、日々考えていること。
オンラインストアのリニューアルにあわせて、
「アトリエ通信」を始めることにしました。
Opening the door again
扉は開いていたけれど、
もう一度、お店をひらく。
幸愛硝子には、長いあいだオンラインストアがありました。扉を閉じていたわけではありません。それでも、十分に育ててこられなかった、という思いがあります。
硝子制作は、一人の作り手の手と時間に大きく依存します。新しいオリジナル作品を生み出すには多くの時間と費用がかかり、それが誰かに届くかどうかは、つくってみるまで分かりません。目の前の制作、ギャラリー、暮らしに追われるうち、オンラインのお店は後回しになっていました。
けれど今、届けたいものは硝子だけではないのだと、あらためて気づきました。2016年からつくり続けてきたアトリエと庭。そこから生まれたGarden Line。植物や動物と過ごす時間。制作の途中で考えたこと。作品の背景にある景色も含めてお届けするなら、私たちにも、もう一度育てていけるかもしれません。
そこでこの夏、オンラインストアの内容と見え方を大きく整えました。まだ始まったばかりですが、ここを作品だけが並ぶ場所ではなく、幸愛硝子の世界を訪ねていただける場所にしていきたいと思っています。
作品を並べる場所から、
この場所の時間を届ける場所へ。
Summer and Garden Line
今年の夏と、
庭から生まれたもの。
今のところ、今年の小樽の夏は比較的過ごしやすく感じます。それでもこの季節は、庭の植物や畑の様子が一日ごとに変わり、見て回るだけでも時間が足りません。多肉植物も育てながら、それぞれに合う器や置き場所を試しています。
そんな庭仕事の先に、アトリエの庭からGarden Lineが生まれました。その中心にあるのがHypertufaです。セメントやピートモスなどに、砕いた煉瓦やアトリエに落ちたトウヒの葉を加え、夫が一つずつ制作しています。
小樽の植物専門店「§:Detrop」でもお取り扱いが始まり、オンラインでの販売も準備しています。雨や陽を受け、植物と一緒に表情を重ねていく、とても良い器です。私たち自身が庭で使い、その良さを感じているからこそ、たくさんの方に使っていただきたいと思っています。
Shirara will be one
来月で一歳。
しららのこと。
サモエドのしららは去勢手術を終え、来月で一歳になります。体重も増え、ぱっと見ただけでは、ざらめと見分けがつかないほど大きくなってきました。
とはいえ、中身はまだまだ、めちゃくちゃやんちゃです。川沿いの散歩では、夫が引きずられてけがをし、息子も同じ目に遭いました。
大きなけがではありませんので、ご安心ください。最近のわが家では、肘と膝に絆創膏が貼られているのが通常運転です(汗)。
手を焼くことはたくさんありますが、とても甘えん坊で、明るい性格のしらら。人が大好きで、お客さまにもかわいがっていただいています。その姿を見るたび、私たちもたくさん癒されています。
Zarame's favorite seat
テーブルの下が、
ざらめの特等席。
庭で食事をする機会も増えてきました。そんな日のざらめの特等席は、決まってテーブルの下です。誰かの手元を見上げながら、何かおこぼれをもらえないかと、いつも期待しています。
今年の冬で十歳になりますが、食欲は今も変わらず旺盛です。家族が集まる場所をよく知っているざらめ。今日もいちばん良い席で、うれしい出来事を待っています。
Proof that we are alive
忙しいのは、
生きている証拠。
植物の管理と畑、硝子の制作。最近はそこへ、夫が担当するHypertufaの制作と加工も加わりました。犬たちの世話、母の介護、息子の習い事。目が回るような毎日です。
思うように進まない日も、やり残したことばかりが目につく日もあります。それでも、忙しいのは生きている証拠。必要としてくれる人や動物がいて、育っていくものがあり、今日も手を動かせることを、ありがたく受け取りながら過ごしたいと思います。
今日できたことを数えながら、
また明日へ。
新しい企画を考えています
05A new story from Yukie
もう一つ、オンラインストアで始めたいと考えていることがあります。それは、作品のことだけではなく、幸愛の日々そのものを、本人の言葉でお届けすることです。
小学生の子を育てる親として。離れて暮らす実の両親を思いながら、義母の介護に向き合う家族として。犬と猫、あわせて四頭の世話をし、畑や庭の季節に追われ、それでも硝子をつくり続ける一人の生活者として。うれしかったこと、思うようにならなかったこと、思わず笑ってしまったこと。そのどれもが、幸愛硝子の作品と、このアトリエの景色につながっています。
きれいに整えた答えばかりではなく、話したときの温度や、暮らしの途中でこぼれた言葉をそのままに。それが「幸愛の、だいたいこんなまいにち。」です。家族それぞれの大切な部分を守りながら、同じようにいくつもの役割を抱えて暮らす誰かと、ときどき笑いながら気持ちを分かち合える企画に育てていきたいと思っています。
まだ準備中ですが、アトリエ通信やオンラインストアのなかで少しずつ形にしていく予定です。作品とともに、その背景にある一人の人間の言葉も楽しみにしていただけたらうれしいです。
From the atelier, with gratitude
新しくなったオンラインストアも、
ぜひご覧ください。
これから作品のご紹介だけでなく、制作の背景や、アトリエと庭で起きていることも少しずつ充実させていきます。この場所が、束の間、皆さまの癒しの時間になったら。そんなことを夢想しながら、次のお便りを準備します。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。これからも幸愛硝子と、小さな森のなかの日々をどうぞよろしくお願いいたします。
幸愛硝子
小樽のアトリエ「小さな森のなか」より
